建造物装飾の修理

文化財を蘇らせる、匠の技。

有形文化財である建造物を修理するには、文化庁に認定された『選定保存技術』を発揮します。
茅葺・杮葺・本瓦葺などの屋根を修理する技術、木部を修理する建造物木工や建具制作技術、そして当社の施工する『建造物装飾』などがあります。

建造物装飾には「漆塗り」「彩色・剥落止め」「単彩色」「金具工事」という4分野が設定されていて、当社はこの4分野全てにおいて施工が可能です。神社仏閣の内部及び外部に施工された塗装や装飾金具の修理を行います。
事前調査によって現状の素材や工法を判明し、その知見を基に修理計画を検討します。施工にあたり、できるだけ文化財の維持に努め、復元(復原)を行う場合もあります。また今後の活用も考えなければなりません。

当社の強みは4分野を全て施工できるので、統一感をもって『建造物装飾』という文化財修理に当たれることです。

漆塗り

漆塗りURUSHINURI

漆にはおもに国産と中国産があり、文化財修理には国産漆の使用が義務づけられています。
弊社では国産漆確保のため生産地と独自で連携を取っています。

主材料

生漆、精製漆

工法

A 本直し: 古漆をすべて掻き落とし、木地補修、下地施工後に漆を塗り重ねる。
B 上塗り直し: 既存の塗膜は剥離せず、傷を下地で繕い、漆で塗り上げる。
蝋色: 上塗後に残る刷毛目の凹凸を研磨し、精製漆で鏡面化させる技法。
金箔押: 漆塗面へ、漆を接着剤として金箔を押す技法。
彩色・剥落止め

彩色・剥落止めSAISHIKI・HAKURAKUDOME

弊社では調査機関と提携を結んでおり、エックス線撮影などの科学調査が可能です。
科学調査により得た情報を基に、顔料分析・下図・原図の作成を行います。(修理時のみ)

主材料

明礬、膠、顔料(天然岩絵具・人工岩絵具・水干顔料等)

工法

[維持] A 剥落止め: 膠水を用い、剛毛で剥落部を押さえ定着させる。破損状況・施工箇所に応じ、注射器を使用し膠水を注入する。
B 補彩色: 剥離した塗装面と色調を合わせた顔料を使用し、補筆を行う。
[新規・復元] 旧塗装面を前鉋で掻き落とし、白色下地を充填させた後、模様を転写する。その後、淡色→濃色の順に色を入れ、細部を描き込む。
単色塗り

単色塗りTANSHOKUNURI

朱塗の際に鉛を使用するため、特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者資格保有者が施工に当たります。朱色・群青色・緑青色・白色・黒色等 既存の仕様に合わせて施工します。

主材料

明礬、膠、顔料(朱色:鉛丹、丹土等 白色:胡粉等 黄色:黄土等)

工法

旧塗装面を前鉋で掻き落とし、木地の灰汁止め、顔料滲み止めに礬水を塗布する。
その後、膠で溶いた顔料を塗装する。

錺金具

錺金具KAZARIKANAGU

弊社では、最新機器を設置した水銀鍍金工房を稼働させています。
水銀メッキ加工では無機水銀を使用するため、特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者資格保有者が施工に当たります。

主材料

銅、真鍮、金箔、銀箔

工法

[修理] 汚れ・錆を落とし、歪み・破損部を加熱し修正する。その後、表面加工を行う。
[新調] 型を取り、図面を起こす。図面に沿い金属板(銅等)を成形したうえで彫金を施し、表面加工を行う。

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