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美術工芸品の修理

須弥壇の修理・新調

SHUMIDAN

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このページの要点

須弥壇(しゅみだん)は、御本尊を安置するために一段高く設けられた壇です。仏教の世界観で世界の中心にあるとされる須弥山(しゅみせん)をかたどったことに由来します。漆塗り・金箔押し・錺金具による荘厳が施されており、経年で漆の剥がれ・金箔の剥落・金具の緩みや腐食が生じます。当社は漆塗り・彩色・錺金具の全工程を自社で一貫施工できるため、須弥壇の保存修理から新調までまとめてお引き受けできます。京都から全国対応、現地調査・お見積もりのご相談を承ります。

宮殿(くうでん)の修理前と修理後
当社が手がけた宮殿(くうでん)の修理前(左)と修理後(右)。宮殿は須弥壇の上に据えられる荘厳具で、漆塗り・金箔押し・錺金具の技術が集約されています。

須弥壇とは何ですか

須弥壇とは、寺院の内陣において御本尊や御仏像を安置するために一段高く設けられた壇のことです。名称は、仏教の世界観で世界の中心にそびえるとされる霊山「須弥山(しゅみせん)」に由来し、その山を壇の形で表したものとされています。「須弥檀」と表記されることもありますが、正しくは「須弥壇」です。

単に台として機能するだけでなく、御本尊を荘厳(しょうごん=美しく飾り、尊さを表すこと)するための重要な仏具であり、漆塗り・金箔押し・彩色・錺金具といった装飾技術が集約されています。宗派や寺院の規模により形状はさまざまで、宮殿(くうでん)や厨子(ずし)と組み合わされることもあります。

須弥壇はどのような部材でできていますか

一般に、床にあたる地覆(じふく)、上下の枠材である上框(うわがまち)・下框(したがまち)、それらをつなぐ束(つか)、側面をふさぐ羽目板などで構成されます。正面と側面には格狭間(こうざま)と呼ばれる装飾的なくり抜きが設けられることも多く、ここに彫刻や彩色及び金具が施されます。

各部材の接合部や角には錺金具が打たれ、構造の保護と荘厳の両方を担っています。金具には金鍍金(きんめっき)や漆箔(しっぱく)が施されているものが多く、これらも修理の対象となります。

須弥壇によくある傷みは何ですか

長年のお勤めのなかで、次のような傷みが生じます。

漆の傷み: 塗膜の艶引け・白化・ひび割れ・剥がれ。特に手の触れる框や上面に出やすくなります。
金箔の剥落: 下地の劣化や湿気により金箔が浮き、剥がれ落ちます。灯明の煤(すす)による黒ずみも重なります。
彩色の褪色: 格狭間や羽目板の彩色が褪色し、絵柄が不明瞭になります。
金具の不具合: 釘の緩み・脱落、鍍金の摩滅、金具本体の腐食や変形。
木地の傷み: 接合部(仕口)の緩み、干割れ、虫害によるぐらつき。

「金箔がめくれてきた」「金具が外れた」といった目に見える症状の裏で、下地や木地が傷んでいることが少なくありません。表面だけを直しても再発するため、状態の見極めが重要です。

須弥壇の修理はどのように進みますか

状態により工程は変わりますが、代表的な流れは次のとおりです。

1. 現地調査:傷みの範囲と原因を確認し、修理方針とお見積もりをご提示します。
2. 解体・搬出:部材の位置を記録しながら解体します。現地施工となる場合もあります。
3. 金具の取り外し:錺金具を外し、番号を付して管理します。
4. 洗浄・古塗膜の処理:煤や汚れを除去。方針により旧塗膜を残すか掻き落とすかを決定します。
5. 木地補修:割れ・緩み・欠損を、刻苧(こくそ)や木材の埋木などで補修します。
6. 下地・漆塗り:下地を施し、中塗・上塗と漆を塗り重ねます。
7. 金箔押し・彩色:漆を接着剤として金箔を押し、必要に応じて彩色を復元します。
8. 金具の修理・鍍金:金具の整形・補作を行い、鍍金や漆箔を施して仕上げます。
9. 組立・据付:元の位置に組み上げ、金具を打ち直して完了します。

当社は漆塗り彩色錺金具のすべてを自社の技能者で施工します。工程ごとに業者が分かれないため、仕上がりの統一と工程管理の面で利点があります。

文化財に指定されている須弥壇の場合はどうなりますか

国宝・重要文化財、または各自治体の指定・登録を受けている場合は、現状変更にあたって所轄の文化財部局との協議が必要になります。当初材をできる限り残す、当初の技法・材料を尊重するなど、文化財としての基準に沿った方針で進めます。

当社は文化庁選定保存技術〔建造物装飾〕の認定保存団体であり、一般社団法人 社寺建造物美術保存技術協会の正会員です。指定文化財の保存修理にも対応いたします。

須弥壇の新調もお願いできますか

はい、承ります。既存の意匠を踏襲した新調のほか、御堂の寸法や御本尊に合わせた設計からのご相談も可能です。関連会社である株式会社若林佛具製作所(創業 天保元年/1830年)と連携し、木地から荘厳までを一貫して整えることができます。

宮殿(くうでん)・厨子・脇壇・前卓などの周辺の荘厳具についても、あわせてご相談ください。

費用はどのくらいかかりますか

須弥壇の修理費用は、寸法・傷みの程度・仕様(総漆塗りか、金箔の範囲はどこまでか、金具を新補するか)によって大きく変わるため、一律の相場ではお答えできません。まずは現地を拝見し、方針とあわせて概算をご提示します。

文化財の指定・登録がある場合、また未指定であっても自治体の制度に該当する場合には、補助金を活用できることがあります。詳しくはお知らせ・お役立ち情報もあわせてご覧ください。申請にあたって必要となる仕様・数量・見積書の作成もお手伝いいたします。

施工実績

総本山知恩院様 国宝御影堂の内陣・脇壇・厨子の荘厳をはじめ、寺院の須弥壇・宮殿・厨子の保存修理および新調を手がけてまいりました。

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ご相談・お見積もり

「金箔がめくれてきた」「金具が外れた」「そろそろ修理を考えたい」——どの段階からでも構いません。現地調査・お見積もりのご相談を承ります。

お問い合わせ・お見積もりはこちら/お電話:075-371-3137

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